【Blender 5.2】プロポーショナル編集の使い方|初心者でも分かる基本操作とコツ

Blenderを挫折しない教えを考えたAI-NO7

Blenderでモデルを作っていると、

「頂点を1つ動かしたら、周りも自然についてきてほしい」

「山や丘のような、なだらかな形を作りたい」

「人の顔や体のような、滑らかな曲面を作りたい」

と思うことがあります。そんなときに便利なのが、「プロポーショナル編集」です。

プロポーショナル編集を使うと、選択した頂点だけを動かすのではなく、その周囲にある頂点も距離に応じて少しずつ動かすことができます。例えば、1つの頂点を上に動かした場合、その頂点に近い頂点ほど大きく動き、遠くにある頂点ほど少しだけ動きます。そのため、メッシュをいきなり折れ曲가った形にするのではなく、周囲となじませながら自然に変形できます。

この記事では、Blender 5.2の日本語UIを基準に、プロポーショナル編集の基本から、影響範囲の調整、減衰タイプ、うまく動かせないときの対処法まで、初心者向けに分かりやすく解説します。

プロポーショナル編集とは?

まず、「プロポーショナル」という言葉が少し難しく感じるかもしれませんが、簡単にいうと、

「選択した部分だけではなく、その周囲もなだらかに一緒に動かす機能」

です。通常の編集では、1つの頂点を選択して【G】キーで移動すると、その頂点だけが移動します。しかし、プロポーショナル編集を有効にすると、選択した頂点を動かしたときにその周囲にある頂点も一緒に動きます。

ただし、すべてが同じ距離だけ動くわけではありません。選択した頂点に近いほど大きく動き、遠くなるほど動きが小さくなるというのがポイントです。この「徐々に影響が小さくなっていく範囲」を、影響範囲として考えると分かりやすいでしょう。

プロポーショナル編集を実際に使ってみよう

それでは、実際に使ってみましょう。今回は分かりやすいように、平面を使って試してみます。

① 平面を追加する

まず、3Dビューポートにマウスカーソルを置き、【Shift】キーを押しながら【A】キーを押し、メニューから【メッシュ】 $\rightarrow$ 【平面】を選択します。これで平面が追加されます。

② 編集モードに切り替える

平面を選択した状態で【Tab】キーを押します。すると、オブジェクトモードから編集モードに切り替わります。編集モードでは、平面を構成している頂点・辺・面を直接編集できます。

ただし、最初に追加した平面は頂点が4つしかありません。このままでは、周囲の頂点を細かく動かすことができないため、必要に応じて平面を細かく分割しておきます。例えば、右クリックメニューから【細分化】を使うと、平面に頂点を増やすことができます。頂点が増えるほど、プロポーショナル編集による滑らかな変形を作りやすくなります。

プロポーショナル編集をオンにする

準備ができたら、プロポーショナル編集を有効にします。方法は簡単で、【O】キーを押してください。これでプロポーショナル編集のオン・オフを切り替えられます。Blenderでは、3Dビューポート上部のヘッダーにあるプロポーショナル編集アイコンからオン・オフを切り替えることもできます。

「今、プロポーショナル編集がオンなのか分からない」という場合は、画面上部の設定を確認してみましょう。

頂点を動かしてみよう

それでは、頂点を1つ選択し、【G】キーを押して頂点を動かしてみましょう。例えば、マウスを上方向へ動かします。

すると、選択した頂点だけではなく、周囲の頂点も一緒に動くはずです。これがプロポーショナル編集です。

  • 通常の場合: 頂点1つだけが移動する
  • プロポーショナル編集の場合: 中心の頂点が大きく移動し、周囲の頂点は少しずつ移動する

その結果、平面が山のようになだらかに盛り上がります。

影響範囲を変更する

ここで重要なのが、影響範囲の大きさです。頂点を動かしている途中で、マウスホイールを回してみてください。すると、円形の範囲が大きくなったり小さくなったりします。この円が、プロポーショナル編集の影響範囲です。

  • 影響範囲を大きくすると: 広い範囲の頂点が動くため、なだらかで大きな盛り上がりを作ることができます。
  • 影響範囲を小さくすると: 選択した頂点の近くにだけ影響するため、細かい形を作りやすくなります。

💡 「円が見えない」ときはどうする?

プロポーショナル編集を使っているのに「影響範囲の円が見えない」という場合は、影響範囲が大きすぎたり、小さすぎたりしている可能性があります。まず頂点選択して【G】などで移動を開始し、その状態でマウスホイールを回して円の大きさを画面内に見えるくらいまで調整してみましょう。

プロポーショナル編集は移動だけではない

プロポーショナル編集は、【G】による移動だけで使う機能ではありません。変形操作と組み合わせて使用できます。

  • 【G】で移動: 周囲のメッシュもなだらかに動き、山や丘のような形を作るときに便利です。
  • 【R】で回転: 選択した部分だけでなく、周囲の部分も影響を受けながら回転し、メッシュを自然に曲げたいときなどに利用できます。
  • 【S】で拡大・縮小: 選択した部分を中心として周囲のメッシュもなだらかに拡大・縮小でき、表面を少し膨らませたりへこませたりする形を作れます。

減衰タイプとは?

プロポーショナル編集には、「減衰」という設定があります。少し難しい言葉ですが、簡単にいうと「中心から離れるにつれて、影響をどのように弱くしていくか」を決める設定です。

同じ影響範囲でも、減衰の種類を変えると、メッシュの変形の仕方が変わります。例えば、なだらかに変形させたい場合と、中心部分を強く変形させたい場合では、適した減衰が異なります。

減衰タイプを変更する

プロポーショナル編集の減衰タイプは、3Dビューポート上部にあるプロポーショナル編集の設定から変更できます。また、ショートカットとして【Shift】キーを押しながら【O】キーを押すと、押すたびに使用する減衰タイプを順番に切り替えていくことができます。最初はどれを使えばいいか迷うため、まずは標準的な滑らかな減衰から使ってみましょう。

知っておくと便利な設定

「接続のみ」とは?

通常のプロポーショナル編集では、影響範囲の中にあるメッシュが空間上の距離に応じて影響を受けます。しかし、メッシュの中に離れた部分が存在する場合、3D空間上では近くても、実際のメッシュとしてはつながっていないことがあります。

そこで「接続のみ」を有効にすると、メッシュとしてつながっている部分を通してのみ影響が広がるようになります。例えば、手のモデルで指同士が近い位置にあっても、メッシュとしてつながっていない別の指には影響させたくない場合に役立ちます。

「ビューから投影」とは?

「ビューから投影」を有効にすると、現在見ている視点から見た位置関係を基準に影響させることができます。画面上では重なって見える頂点を、奥行き方向の距離をあまり考えずにまとめて変形したい場合などに役立ちます。

プロポーショナル編集をオフにする

プロポーショナル編集を使い終わったら、必要に応じて【O】キーをもう一度押してオフにしておきましょう。プロポーショナル編集がオンのままになっていると、「頂点を1つ動かしただけなのに、周りまで動いてしまった!」ということが起こります。初心者のうちは、この現象で「Blenderがおかしくなった」と勘違いしやすいため注意しましょう。

プロポーショナル編集がうまくいかないとき

  • 周囲まで全部動いてしまう: 影響範囲が大きすぎてほぼ全体が動いている状態です。【G】キーを押したあとにマウスホイールを回して影響範囲を小さくしてみましょう。
  • ほとんど動かない: 影響範囲が小さすぎるため、変形中にマウスホイールを回して範囲を大きくします。
  • プロポーショナル編集が効かない: 【O】キーを押して機能がオンになっているか確認しましょう。また、平面の頂点が4つしかないなど、メッシュの分割数が少なすぎるとなだらかな変形が作れないため、右クリックの【細分化】で頂点を増やしてみてください。

初心者が覚えておきたいショートカットまとめ

操作ショートカット役割
プロポーショナル編集のオン・オフ【O】機能を切り替える
減衰タイプの変更【Shift】 + 【O】変形の広がり方を変更する
移動【G】頂点などを移動する
回転【R】頂点などを回転する
拡大・縮小【S】頂点などを拡大・縮小する
影響範囲の調整マウスホイール影響する範囲を変更する

まずは 【O】キー $\rightarrow$ 【G】キー $\rightarrow$ マウスホイール の流れを実際に試してみましょう。

まとめ|プロポーショナル編集で自然な形を作ろう

今回は、Blender 5.2のプロポーショナル編集について解説しました。プロポーショナル編集は、「選択した部分だけではなく、周囲のメッシュもなだらかに変形する機能」です。

基本操作は、【O】キーでオンにして、【G】キーで頂点を動かし、マウスホイールで影響範囲を調整するだけです。地形、顔、体、動物など、自然で滑らかな形を作るときに非常に便利な機能なので、まずは簡単な平面を使って試してみましょう!

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