Blenderの選択方法まとめ|初心者でも分かる基本操作と便利な選択テクニック

Blenderを挫折しない教えを考えたAI-NO6

Blenderでモデリングをしていると、

「この部分だけ動かしたい」

「この辺だけ選択したい」

「同じような形の部分をまとめて選択したい」

という場面が何度も出てきます。そんなときに重要になるのが、「選択」です。

Blenderには、クリックして選ぶだけでなく、四角形で囲んだり、円形になぞったり、つながっている部分をまとめて選んだりするなど、さまざまな選択方法があります。最初から全部覚える必要はありません。まずは基本的な選択方法を覚え、Blenderに慣れてきたら便利な方法を少しずつ使ってみましょう。

この記事では、Blender 5.2の日本語UIを基準に、Blenderを始めたばかりの方でも分かるように、いろいろな選択方法をやさしく解説します。

Blenderの「選択」とは?

Blenderでいう「選択」とは、これから操作する部分を指定することです。たとえば、立方体を作ったあとに、

  • 立方体そのものを移動する
  • 1つの面だけを押し出す
  • 頂点を動かして形を変える
  • 複数の面をまとめて削除する

といった操作をするとき、まず「どこを操作するのか」を選択します。つまり、Blenderでは、

選択 $\rightarrow$ 操作

という流れが基本になります。選択が上手になると、モデリングの作業もどんどん楽になっていきます。

まずは基本の選択方法

左クリックで選択する

Blenderでは、基本的にマウスの左クリックでオブジェクトやメッシュを選択します。例えば、3Dビューポートに立方体がある場合、立方体を左クリックすると選択できます。選択されたオブジェクトは、オレンジ色の枠などで表示されます。

「選択できているか分からない」というときは、まずオレンジ色の表示が付いているか確認してみましょう。

編集モードでは「頂点・辺・面」を選択する

オブジェクト全体ではなく、立方体の一部分を選択したい場合は、編集モードを使います。編集モードでは、メッシュを構成している頂点・辺・面を選択できます。

それぞれの意味を簡単に説明すると、

  • 頂点は、メッシュの「角」です。
  • 辺は、頂点と頂点をつないでいる「線」です。
  • 面は、辺に囲まれている「平らな部分」です。

例えば立方体の場合、角にある点が頂点、その点をつないでいる線が辺、四角形になっている部分が面です。この3つを選択して編集することで、立方体を好きな形に変形できます。

① ボックス選択

たくさんの頂点や面をまとめて選択したいときに便利なのが、ボックス選択です。

ボックス選択の使い方

3Dビューポート上で【B】キーを押します。すると、マウスを動かして四角形の範囲を作れるようになります。その状態で左クリックを押したままドラッグし、選択したい部分を四角形で囲みます。マウスボタンを離すと、四角形の中に入っている範囲が選択されます。

「たくさんの頂点を1個ずつクリックするのが面倒」というときに、とても便利です。

💡 覚えておきたいポイント

ボックス選択は、見えている部分をまとめて選択したいときに特に便利です。奥側にある頂点などもまとめて選択したい場合は、後述する**X線(透過)**を利用すると選択しやすくなります。

② 複数選択

1つだけではなく、複数の頂点・辺・面を選択したい場合は、【Shift】キーを押しながら左クリックします。

例えば、頂点を1つ選択したあと、【Shift】キーを押しながら左クリックで別の頂点をクリックすると、最初の選択を残したまま、さらに頂点を追加できます。「この頂点と、この頂点と、この頂点を選びたい」という場合に使います。

③ 最短パス選択

離れた場所にある頂点や辺を、つながったルートに沿って選択したいときは、最短パス選択が便利です。

操作方法

まず、始点となる頂点・辺・面を選択します。その状態で、【Ctrl】キーを押しながら左クリックを使って終点を選択します。すると、始点から終点までのメッシュ上で最短となるルートに沿って選択されます。手作業で1つずつ選択するよりも、長い距離をまとめて選択したいときに便利です。

④ 全選択

編集モードでメッシュをすべて選択したい場合は、【A】キーを押します。すると、現在編集しているメッシュの頂点・辺・面がすべて選択されます。「一度全部選択してから操作したい」という場合に便利です。

⑤ 選択をすべて解除する

反対に、現在の選択をすべて解除したい場合は、【Alt】キーを押しながら【A】キーを押します。

選択されているものがなくなり、もう一度何も選択されていない状態から操作できます。選択をやり直したいときに非常によく使うので、【A】キーとセットで覚えておきましょう。

⑥ ループ選択

モデリングで特に重要なのが、ループ選択です。ループ選択を使うと、メッシュの流れに沿って一周するように頂点や辺などをまとめて選択できます。

操作方法

辺を選択するときに、【Alt】キーを押しながら左クリックを使います。

例えば、横方向に並んだ辺を選択すると、その流れに沿ってぐるっと一周するように選択できます。縦方向に選択したい場合は縦方向の辺を、横方向に選択したい場合は横方向の辺をクリックするのがポイントです。ループ選択は、キャラクターの腕や足、円柱などの形を調整するときにも非常に役立ちます。

⑦ 辺リング選択

ループ選択と似ていますが、選択される場所が違うのが辺リング選択です。操作には、【Ctrl】キーと【Alt】キーを同時に押しながら左クリックを使います。

ループ選択がメッシュの流れに沿って一周するのに対して、辺リング選択では、平行に並ぶような辺をまとめて選択できます。最初は違いが分かりにくいかもしれませんが、実際に立方体や円柱を作って、ループ選択と辺リング選択を試してみると違いが理解しやすくなります。

⑧ 選択範囲を広げる

すでに選択している部分から、周囲の頂点・辺・面へ選択範囲を広げることもできます。【Ctrl】キーを押しながらテンキーの【+】キーを押すと、選択範囲を広げられます。

例えば、最初に1つの面だけを選択していた場合、操作を繰り返すことで、その周囲へ選択範囲を広げていくことができます。「今選択している部分の周りもまとめて選びたい」というときに便利です。

⑨ 選択範囲を狭くする

反対に、選択範囲を少しずつ狭くすることもできます。【Ctrl】キーを押しながらテンキーの【-】キーを使います。

選択範囲を広げすぎてしまったときに、周囲から少しずつ選択を外していくことができます。「広げる」と「狭くする」をセットで覚えておくと分かりやすいです。

⑩ 投げ縄選択

四角形ではなく、自分で自由な形を描いて選択したい場合は、投げ縄選択を使います。

投げ縄選択では、マウスを動かして好きな形の線を描き、その内側を選択できます。細かい形を大まかに囲りたいときに、「四角形で囲むボックス選択では、必要な部分だけを選べない」というときに使ってみましょう。

⑪ サークル選択

ブラシで塗るような感覚で選択できるのが、サークル選択です。【C】キーを押すと、円形の選択範囲が表示されます。

そのままマウスを動かして、選択したい頂点などをなぞります。広い範囲を少しずつ選択したいときに便利です。また、マウスホイールを回すことで、選択する円の大きさを変更できます。

選択を外すこともできる

サークル選択では、選択範囲を追加するだけでなく、【Shift】キーを押しながら操作することで、選択範囲から外すこともできます。「ここまでは選択したいけれど、この部分だけは外したい」というときに便利です。

⑫ ランダムに選択する

Blenderには、メッシュをランダムに選択する機能もあります。トップバーのメニューにある【選択】から【ランダム】を実行できます。

頂点・辺・面などをランダムに選択できるため、規則的ではない形を作りたい場合などに利用できます。例えば、岩や地面のような自然物を作るときにも活用できます。

⑬ 選択を反転する

現在選択している部分と、選択していない部分を入れ替えることもできます。【Ctrl】キーを押しながら【I】キーで選択を反転できます。

例えば、100個の頂点のうち10個だけ選択していたとします。【Ctrl】キーを押しながら【I】キーを押すと、その10個は選択解除され、残りの90個が選択されます。「選択した部分以外を全部選びたい」というときに非常に便利です。

⑭ リンク選択

メッシュの中に、離れている部分が複数存在する場合があります。例えば、1つのオブジェクトの中に体や腕などが別々のメッシュとして存在しているようなケースです。

このようなときに便利なのがリンク選択です。【Ctrl】キーを押しながら【L】キーを使うと、選択した部分とつながっているメッシュをまとめて選択できます。「同じオブジェクトだけど、メッシュとしては別々につながっている部分をまとめて選びたい」というときに役立ちます。なお、マウスカーソルの下にあるつながったメッシュを直接選択する方法として、【L】キーも利用できます。

⑮ ミラー選択

左右対称のモデルを作っているときに便利なのが、ミラー選択です。

例えば、人間の顔を作っていて右目側の頂点を選択したとします。その反対側にある、左右対称の位置の頂点も選択したい場合に使えます。【Shift】キーと【Ctrl】キーを押しながら【M】キーでミラー選択を実行できます。名前のとおり、鏡に映したような反対側の位置にあるメッシュを選択する機能です。

⑯ 類似選択

最後に紹介するのが、類似選択です。【Shift】キーを押しながら【G】キーを押すと、現在選択している頂点・辺・面と似た特徴を持つ部分を選択できます。

例えば、同じような大きさの面をまとめて選択したい場合などに利用できます。「目を選択したら、反対側の目も選択したい」といった場合にも使えることがあります。ただし、何を「似ている」と判断するかによって選択結果が変わるため、Blenderに慣れてきたら少しずつ試してみましょう。

選択した部分を隠す「非表示」

選択した部分を一時的に見えなくすることもできます。これを非表示といいます。選択した状態で【H】キーを押すと、選択した頂点・辺・面を一時的に隠せます。

ここで重要なのは、「隠しただけで、削除したわけではない」ということです。データそのものは残っています。再び表示したい場合は、【Alt】キーを押しながら【H】キーを押すと、非表示にしていたメッシュが再び表示されます。

細かいモデリングをするときに、作業していない部分を一時的に隠しておくと、操作したい部分が見やすくなります。

「選択解除」を上手に使おう

選択操作では、「選ぶ」だけでなく選んだものを外すことも重要です。例えばサークル選択で「ここは選択したい」という範囲を選んだあと、「ここだけは選択したくない」という部分が出てくることがあります。

そんなときは、【Shift】キーを組み合わせて選択を解除します。つまり、

選択する $\rightarrow$ 不要な部分だけ選択解除する

という使い方を覚えておくと、複雑な形でも狙った範囲を選択しやすくなります。

初心者はまずこの選択方法を覚えればOK

Blenderには非常にたくさんの選択機能がありますが、最初から全部覚えようとすると大変です。まずは次の操作を覚えておけば十分です。

操作ショートカットどんなときに使う?
全選択【A】全部選びたい
全解除【Alt】 + 【A】選択をやり直したい
ボックス選択【B】四角形でまとめて選びたい
サークル選択【C】円形で選びたい
複数選択【Shift】 + 左クリック選択を追加したい
最短パス選択【Ctrl】 + 左クリック2点の間を選びたい
ループ選択【Alt】 + 左クリックメッシュを一周選びたい
選択反転【Ctrl】 + 【I】選択した場所以外を選びたい
リンク選択【Ctrl】 + 【L】つながった部分をまとめたい
非表示【H】作業しない部分を隠したい
再表示【Alt】 + 【H】隠した部分を戻したい

まずはこのあたりから使ってみましょう。

まとめ|選択を覚えるとBlenderが一気に使いやすくなる

今回は、Blenderのさまざまな選択方法について解説しました。Blenderのモデリングでは、「何を作るか」だけでなく「どこを選択するか」がとても重要です。

最初は、

  • 【A】キー(全選択)
  • 【Alt】 + 【A】キー(選択解除)
  • 【B】キー(ボックス選択)
  • 【C】キー(サークル選択)
  • 【Shift】 + 左クリック(複数選択)

この5つを覚えるところから始めてみましょう。慣れてきたら、ループ選択やリンク選択などを覚えていくと、複雑なモデルでも効率よく編集できるようになります。

最初から全部暗記する必要はありません。実際にBlenderを操作して、「こういうときは、どの選択方法を使えばいいんだろう?」と考えながら少しずつ覚えていけば大丈夫です。選択操作に慣れてくると、これまで時間がかかっていたモデリング作業も、驚くほどスムーズに進められるようになります。ぜひ実際にBlenderを開いて、今回紹介した選択方法を一つずつ試してみてください!

※ここに掲載している画像からの転用は禁止です(デザイン等の使用も禁止)