Blenderをインストールし、日本語化などの「初期設定」が無事に完了したみなさん、お疲れ様でした。
しかし、設定を終えていざ画面を開いたとき、「…で、ここから具体的に何を始めればいいの?」と手が止まってしまっていませんか?
Blenderはアニメーションやキャラクター作成、VFXなど何でもできる反面、自由度が高すぎて初心者が最初に迷子になりやすいツールでもあります。
そこでこの記事では、初期設定を終えたあなたが「最初に覚えるべき画面の触り方」から、「立方体から自分だけのロボットを作る実践モデリング」、そして「3D制作の全体の流れ(ロードマップ)」までを分かりやすく解説します。
※まだ初期設定が終わっていない方や「Blenderとは」?の方は、先に以下の記事から進めてみてください。
3Dモデルの最小単位は「頂点」から始まる
3D空間におけるすべての形状(オブジェクト)は、非常にシンプルな要素の組み合わせでできています。
- 頂点(点): 3D空間の最小要素
- 辺(線): 頂点が2つ繋がったもの
- 面(ポリゴン): 頂点が3つ以上繋がったもの(基本は3角面・4角面)
この「頂点・辺・面」を巧みに繋ぎ合わせ、変形させていくことで、頭の中で思い描いた通りの形状(オブジェクト)を作り出していきます。
初心者が最初に覚えるべき画面の基本操作
Blenderの画面(レイアウト)を開くと、上下左右に無数の操作パネルが並んでおり、最初は見るだけで圧倒されてしまうかもしれません。
しかし、インターフェースを日本語化していれば、マウスカーソルを項目の上に数秒置くだけで日本語の軽い説明(ツールチップ)が表示されます。最初は完璧に理解しようとせず、「何となく」の把握で十分です。
画面操作において、初心者が最初に覚えるべき重要ポイントは以下の2点です。
1. 「オブジェクトモード」と「編集モード」の切り替え
画面左上にあるモード切替(または Tab キー)を一番最初にマスターしましょう。
- オブジェクトモード: 物体全体を移動・回転・拡大縮小するモード
- 編集モード: 形状そのものを変形させるため、内部の「頂点・辺・面」を細かく操作するモード
2. 「追加」メニューから「メッシュ」を呼び出す
画面上の「追加(または Shift + A)」から、さまざまな基本図形(プリミティブ)を呼び出せます。
まずは「メッシュ」の中にある「立方体」を1つ呼び出し、これを「編集モード」で変形させていくことが、脱・初心者の第一歩となります。
【実演】立方体から「ロボット」を作る簡単ステップ
実際に立方体からシンプルな「ロボットキャラクター」を作る流れを紹介します。
【①実演動画】
【②実演動画】
複雑な操作は一切していません。使っている基本機能は以下の4つだけです。
- ミラーモディファイア: 中心に鏡を置くイメージで、左右対称の形状を自動作成する
- ループカット: 立方体に切れ目(ナイフ)を入れて細分化する
- 押し出し & 差し込み: 面を外側に引っ張り出したり、内側に一回り小さい面を作ったりする
- サブディビジョンサーフェス: カクカクした形状を滑らかに丸める
【③完成動画】
このように、頭の中にあるイメージを形にしていく作業を「モデリング」と呼びます。Blenderでのものづくりは、基本的にこのモデリング作業からスタートします。
Blender 3D制作の全体フロー(6つのステップ)
形状(モデル)が完成した後は、色塗りやライティングを経て1つの作品に仕上げていきます。全体の基本プロセスは以下の6ステップです。
1. モデリング(形を作る)
オブジェクトの「形状」そのものを作ります。基本図形を追加し、編集モードで頂点や面を動かしたり、モディファイア(効率化ツール)を使って形を整えます。
2. UV展開(型紙を作る)
モデルにきれいに色や模様を塗るための前準備です。ぬいぐるみの縫い目のように「シーム(切れ目)」を入れ、3Dの形を2Dの平らな展開図(型紙)に開き直します。
3. テクスチャペイント & マテリアル設定(色と質感を決める)
オブジェクトに命を吹き込む工程です。直接ブラシで色を描き込む「テクスチャペイント」や、ノードを使って金属の光沢・ガラスの透明感といった材質を決める「シェーディング」を行います。
4. ライティング & カメラ配置(見せ方を決める)
写真スタジオのように光とカメラを設置します。点ライトや環境光(HDRIなど)で立体感を際立たせ、カメラのアングルや構図を決めます。
5. アニメーション(動かす場合)
キャラクターなどを動かす場合、体の中に「骨(ボーン)」を仕込む「リギング」を行い、時間の経過に合わせてポーズをつけて動きを記録(キーフレーム登録)します。※静止画の場合はスキップ可能です。
6. レンダリング(最終出力)
すべてのデータを計算して、1枚の画像や動画ファイルに書き出します。リアルな光を計算する「Cycles」か、動作が軽い「Eevee」からレンダーエンジンを選択し、画像として保存します。
まとめ & 次回予告
Blenderの制作手順は、大きく分けると「形を作る ➔ 色・質感を決める ➔ 光を当てて撮影する」というシンプルな流れになります。
まずは「立方体」を触るところから、焦らず1つずつステップを進めていきましょう。
次回は、色塗りの大切な前準備である「2. UV展開(型紙を作る)」について、実際の操作画面をお見せしながら分かりやすく解説していきます。
その前に【UV展開】を知りたい/どんな事???は、下の記事で解説していますので参考にして下さい。
