Blenderを初めて起動したとき、まず驚くのが画面の複雑さです。
「立方体が表示されているけど、これは何?」
「右側にあるたくさんのボタンは何に使うの?」
「そもそも、マウスをどう動かせば3D空間を見られるの?」
このように感じる方も多いと思います。Blenderは3DCGを作るための高機能なソフトなので、最初からすべての機能を覚えようとすると、かえって難しく感じてしまいます。
そこでこの記事では、Blender 5.2をこれから始める初心者の方に向けて、まず覚えておきたい画面の見方と基本操作を、できるだけ簡単に説明します。
最初は細かい機能を覚える必要はありません。まずは、
- Blenderの画面がどのように分かれているのか
- 3Dモデルをどうやって見るのか
- オブジェクトをどうやって動かすのか
この3つを理解していきましょう。ここが分かれば、Blenderの操作は一気に分かりやすくなります。
Blenderの画面は「作業場所」が集まってできている
Blenderを起動すると、ひとつの大きな画面が表示されます。しかし、実際にはこの画面がいくつかの「エリア」に分かれています。それぞれのエリアには役割があります。
最初から全部を詳しく覚える必要はありませんが、まずは次の5つを知っておきましょう。
- トップバー
- 3Dビューポート
- タイムライン
- アウトライナー
- プロパティ
「名前を覚えるのが大変そう」と思うかもしれません。でも大丈夫です。
まずは、
- 真ん中 = 3Dモデルを作る場所
- 右上 = 作っているものを確認する場所
- 右下 = 細かい設定をする場所
- 下 = 時間を扱う場所
くらいの感覚で覚えておけば十分です。
【下にあるのは「Blenderを起動して基本画面を紹介する動画」です】
① トップバー|Blender全体のメニューがある場所
画面の一番上にある横長の部分がトップバーです。ここには、Blenderで使う基本的なメニューが並んでいます。例えば、ファイルを保存したり、新しいファイルを作ったり、Blenderの設定を変更したりするときに使用します。
これからBlenderを使っていくと、「この機能はどこにあるんだろう?」と探す場面が出てきます。そんなときに確認するのが、このトップバーです。
ただし、Blenderを始めたばかりなら、ここにあるメニューを全部覚える必要はありません。「Blender全体に関わるメニューが上に並んでいる」と覚えておけば大丈夫です。
② 3Dビューポート|Blenderで一番使う場所
画面中央にある大きなエリアが3Dビューポートです。ここが、Blenderで3Dモデルを作るときの中心となる場所です。
例えば、
- 3Dモデルを見る
- モデルを動かす
- モデルを回転させる
- モデルを大きくする
- モデルの形を変える
- カメラやライトを配置する
といった作業を、主にここで行います。これからBlenderを使っていくと、ほとんど毎回この3Dビューポートを見ることになります。そのため、まずは「3Dビューポート = 3Dモデルを作業する場所」と覚えてください。
3Dビューポートの中にある操作場所
3Dビューポートの中を見ると、上や左側などにもいろいろなボタンがあります。代表的なのが、
- ヘッダー
- ツールバー
- サイドバー
です。これも最初から全部覚える必要はありません。特に覚えておきたいのがサイドバーです。
サイドバーは、3Dビューポートの右側に表示される情報パネルです。表示されていない場合は、【N】キーを押してみてください。表示されたり、隠れたりします。ここには、選択しているオブジェクトの位置や回転、サイズなどを確認・変更するための項目があります。
「オブジェクトモード」と「編集モード」を覚えよう
Blenderを使っていると、何度も目にするのがモードという言葉です。特に初心者の方が最初に覚えておきたいのが、【オブジェクトモード】と【編集モード】です。
この2つは似ているようで、できることが違います。
オブジェクトモード|モデルそのものを動かす
【オブジェクトモード】は、オブジェクト全体を操作するためのモードです。例えば、立方体を選択して、「右に動かしたい」「少し回転させたい」「大きくしたい」という場合に使います。
つまり、「オブジェクトモード = 物体そのものを動かす」と考えると分かりやすいです。
編集モード|モデルの形を作る
一方の【編集モード】は、オブジェクトの形そのものを編集するためのモードです。例えば立方体の一部分だけを伸ばしたり、角を削ったり、面を追加したりするときに使います。
つまり、「編集モード = 物体の形を作り込む」ということです。
この違いは、これからBlenderを覚えていくうえで非常に重要です。迷ったときは、
- 「立方体そのものを動かしたい」 $\rightarrow$ オブジェクトモード
- 「立方体の形を変えたい」 $\rightarrow$ 編集モード
と考えてみてください。
【下に有るのは「オブジェクトモードと編集モードを切り替える動画」です】
シェーディング|3Dモデルの見え方を変える
3Dビューポートには、モデルの表示方法を変更する機能があります。それがシェーディングです。同じ立方体でも、表示方法を変えるだけで見え方が大きく変わります。
Blender 5.2では、基本的に次の4種類を使い分けます。
- ワイヤーフレーム(モデルの構造を見る)
- 表面を線で表示します。立体の中身や、モデルがどのような線で構成されているのかを確認したいときに便利です。
- ソリッド(普段のモデリングで使う表示)
- Blenderでモデリングするときによく使う表示です。モデルを立体として確認できるため、まずはこの表示に慣れておくとよいでしょう。
- マテリアルプレビュー(色や質感を確認する)
- オブジェクトに設定したマテリアルの色や質感を確認できます。「このモデルを赤色にしたらどう見える?」といった確認に便利です。
- レンダー(完成時に近い見え方を確認する)
- シーンに設定されているライトやマテリアルなどを反映した、レンダリングに近い見た目を確認できます。
【下に「4種類のシェーディングを切り替える動画」見て下さい】
- モデリングするなら:「ソリッド」
- 色や質感を見るなら:「マテリアルプレビュー」
- 完成に近い見た目を見るなら:「レンダー」と考えると分かりやすいです。
③ タイムライン|アニメーションの時間を管理する
画面の下側にある横長のエリアがタイムラインです。タイムラインは、アニメーションを作るときに使用します。
例えば、「最初はここにいる $\rightarrow$ 時間が進むと、あちらへ移動する」というような動きを作る場合、タイムラインを使って時間を管理します。Blenderでは、この時間の単位をフレームで管理します。今はアニメーションを作らなくても、「タイムライン = 時間を管理する場所」と覚えておけば十分です。
【下に「タイムラインを操作する動画」配置しています】
④ アウトライナー|シーンの中にあるものを確認する
画面右上にあるのがアウトライナーです。アウトライナーには、現在のシーンに存在するオブジェクトなどが一覧で表示されます。Blenderを新しく開いた直後なら、例えば、
- Cube
- Camera
- Light
などが表示されています。つまり、アウトライナーを見ると、「今、自分のBlenderの中には何が入っているのか?」を確認できます。
【下に「アウトライナーからオブジェクトを選択する動画」を配置しています】
⑤ プロパティ|細かい設定を変更する場所
画面右側にある大きなエリアがプロパティです。ここでは、Blenderに関するさまざまな設定を変更できます。例えば、オブジェクト、マテリアル、ライト、カメラ、レンダー、出力に関する設定などを行います。
「Blenderの細かい設定をする場所」と考えると分かりやすいでしょう。ただし、ここも最初から全部覚える必要はありません。
【下に「プロパティの各項目を確認する動画」を配置しています】
ここから実際にBlenderを動かしてみよう
ここまでで、Blenderの画面がどのように構成されているのかが分かりました。ここからは、実際に立方体を使って操作してみましょう。
最初に覚えたいのは、3D空間の見方です。普段使っているパソコンの画面は平面ですが、Blenderの中には「奥行き」があります。そのため、まずは自分が見ている場所を自由に動かせるようになることが大切です。
3Dビューポートの視点を動かす
- 視点を回転する
- 3Dビューポートの中で、【マウス中ボタン】を押したままマウスを動かしてみてください。
- すると、立方体を中心にして、周囲を見回すように視点が動きます。「自分が立方体の周りを回って見ている」と考えると分かりやすいです。
- 視点を横や上下に移動する
- 今度は、【Shift + マウス中ボタン】を押したままマウスを動かしてみましょう。見ている方向を大きく変えずに画面を移動できます。
- ズームイン・ズームアウトする
- 【マウスホイール】を回すと、3Dビューポートをズームイン・ズームアウトできます。
💡 頻出の3大操作
- 【マウス中ボタン】 = 視点を回転
- 【Shift + マウス中ボタン】 = 視点を移動
- 【マウスホイール】 = ズーム
【下に「視点の回転・移動・ズームを実演する動画」を配置しています】
オブジェクトを削除してみよう
Blenderを新しく開くと、最初から立方体が表示されています。この立方体をCubeと呼びます。まずは、このCubeを削除してみましょう。
- Cubeをクリックして選択します(周りにオレンジ色の線が表示されます)。
- その状態で、【X】キーを押します。
- 削除の確認が表示されるので、【削除】を選択します。
💡 間違えて消してしまったら?
**【Ctrl + Z】**を押せば、直前の操作を取り消せます。
【下に「Cubeを選択して削除・Ctrl+Zで元に戻す操作を実演する動画」を配置しています】
オブジェクトを追加してみよう
削除したCubeを、もう一度追加してみます。
- 【Shift + A】を押します。
- 追加できるものの一覧が表示されるので、【メッシュ】を選びます。
- 【立方体】を選択します。
【下に「Shift+Aから立方体を追加する操作を実演する動画」を配置しています】
オブジェクトを移動・回転・拡大縮小してみよう
オブジェクトを操作する基本のショートカットです。
1. 移動(ショートカット:G)
Cubeを選択した状態で【G】を押し、そのままマウスを動かすと移動します。
- X・Y・Zを指定して移動する
- 【G】 $\rightarrow$ 【X】 = X軸方向だけに移動
- 【G】 $\rightarrow$ 【Y】 = Y軸方向だけに移動
- 【G】 $\rightarrow$ 【Z】 = Z軸方向だけに移動
| 操作 | 動き |
| 【G】 | 自由に移動 |
| 【G】 → 【X】 | X軸方向に移動 |
| 【G】 → 【Y】 | Y軸方向に移動 |
| 【G】 → 【Z】 | Z軸方向に移動 |
【下に「G・X・Y・Zを使った移動を実演する動画」配置しています】
2. 回転(ショートカット:R)
Cubeを選択した状態で【R】を押し、マウスを動かすと回転します。
| 操作 | 動き |
| 【R】 | 回転 |
| 【R】 → 【X】 | X軸を中心に回転 |
| 【R】 → 【Y】 | Y軸を中心に回転 |
| 【R】 → 【Z】 | Z軸を中心に回転 |
【ここに「R・X・Y・Zを使った回転を実演する動画」を挿入】
3. 拡大・縮小(ショートカット:S)
Cubeを選択して【S】を押し、マウスを動かすと大きさが変わります。
| 操作 | 動き |
| 【S】 | 全体を拡大・縮小 |
| 【S】 → 【X】 | X方向に拡大・縮小 |
| 【S】 → 【Y】 | Y方向に拡大・縮小 |
| 【S】 → 【Z】 | Z方向に拡大・縮小 |
【下に「R・X・Y・Zを使った回転とS・X・Y・Zを使った拡大・縮小を実演する動画」配置しています
Blender初心者が最初に覚えたい操作まとめ
ここまでたくさんの操作が出てきましたが、まずは次の5つだけ覚えてください。
| ショートカット | 操作 |
| 【G】 | 移動 |
| 【R】 | 回転 |
| 【S】 | 拡大・縮小 |
| 【X】 | 削除 |
| 【Shift + A】 | 追加 |
G・R・Sの後ろにX・Y・Zを付けることで、方向を指定できます。このルールが分かると、Blenderの操作がかなりシンプルに見えてきます。
Blenderで操作するときに大切なこと
Blenderを始めたばかりの頃は、「キーを押したのに何も起きない」「違うものが動いてしまった」ということがよくあります。
そんなときは、まずマウスポインターがどこにあるかを確認してみてください。Blenderでは、マウスポインターが置かれているエリアによって、ショートカットキーの働きが変わることがあります。
「キーが効かない」と思ったときは、操作を間違えたと決めつけず、「今、マウスはどこにある?」と確認してみましょう。
まとめ|まずは「触ってみる」ことから始めよう
今回は、Blender 5.2を始めるために知っておきたい、基本的な画面の見方と操作方法を紹介しました。
最初は操作を間違えても大丈夫です。むしろ、実際にCubeを動かして、回転させて、大きくしたり小さくしたりしてみることが大切です。
「読む $\rightarrow$ 動かす $\rightarrow$ 間違える $\rightarrow$ もう一度やってみる」
これを繰り返しているうちに、少しずつBlenderの操作に慣れていきます。最初から完璧に覚えようとせず、まずは画面の中にあるCubeを自由に動かすところから始めてみましょう!
Blenderの基本操作에 慣れてきたら、次は作業しやすいようにBlenderの画面を分割したり、元に戻したりする方法を覚えてみましょう。

